第二の言葉


もし、信仰のうちにいかに大いなる幸福と恩恵があり、またいかに深き喜びと安らぎがあるかを知りたくば、次の譬え話を聞くがよい。
あるとき、二人の男が楽しみと商いのために旅に出た。
一人は自己中心的にして不運な方へと向かい、もう一人は神を見つめる者にして幸福な方へと歩みを進めた。

自己中心の男は、自己の欲のみに仕え、利己的で、心は暗く、世を悪しきものとして見るゆえ、悲観の報いとして、彼の眼には実に恐るべき国土が広がった。
見るところ、至る所に無力で哀れな人々がおり、暴虐な者どもの手に苦しめられ、破壊の中で叫びを上げている。

歩みゆく地のすべてが、悲惨と苦痛に満ちていた。全世界がまるで巨大な葬儀場のように見えた。
この悲しみと暗黒の状態を感じぬようにするには、酔うほかに道がなかった。
なぜなら、彼の目にはすべての人が敵に見え、他人に見えたからである。

そこかしこで、恐ろしい死者の列と、絶望の涙を流す孤児たちがいた。
彼の良心は絶え間なき苦悩の中にあった。
他方、神を見つめる男は、神を崇め、真理を思う善良なる性質の持ち主であった。
その眼には、まことに美しき国が広がった。
この善き男が入った国には、至るところに歓喜の祭があり、あらゆる場所で人々は喜び、祝宴を開き、熱狂と感謝の中に記憶の集いを行っていた。すべての人々は彼に親しみを覚え、友や親族のように見えた。国全体が「感謝と祝福のもとでの大いなる除隊祝祭」に包まれていた。

また、彼の耳には「アッラーは偉大なり」「アッラーのほかに神なし」と唱えながら、喜びに満ちて兵の徴集を告げる太鼓と音楽の響きが届いた。先の不幸な男が、自分も人々もすべての悲しみに苦しむのとは対照的に、この幸福な男は、自分も人々もすべての喜びによって満たされ、心は安らかであった。そして彼は良き商いを得て、アッラーに感謝を捧げた。
やがて帰路についたとき、彼は先の男に出会い、その境遇を知った。

そして言った。
「おい、そなたは正気を失っているぞ。おそらく、そなたの心の中の醜さが外に映し出され、笑いを嘆きと見なし、除隊の祝いを略奪と思い違えているのだ。理性を取り戻し、心を清めよ。さすれば、この災厄の幕はそなたの目から取り払われ、真実を見ることができよう。」
なぜなら、かの国の王は、極めて公正にして、慈悲深く、民を思いやる御方であり、力強く秩序を愛し、あたたかく民を導く御方である。

また、その国土が目の前にこれほどまでに進歩と完成のしるしを示している以上、そなたの妄想が描き出すような姿であるはずがないではないか。
これを聞いた不幸な男は、ようやく正気に返り、悔悟して言った。

「まことに、わたしは酔いに溺れて狂っていたのだ。アッラーがおまえに満足されんことを。おまえは、地獄のような状態からわたしを救ってくれた。」
我が魂よ、知れ。

最初の男とは、不信仰者であるか、あるいは罪深く忘却に沈む放縦の者である。
彼の眼に映るこの世界は、全体が大いなる喪の館である。
すべての生あるものは、別離と滅びの鞭によって泣く孤児である。


獣も人間も、死の爪に引き裂かれる、頼る者なき漂泊者である。
山や海のような巨大な存在も、魂なき恐るべき屍のごとく映る。

このような悲痛にして圧迫的な妄想が、彼の不信と迷妄から生じ、彼を内面的に責め苦しめるのだ。
これに対し、もう一人の男は信仰者である。彼は万物の創造主を知り、信じ、承認する。
彼の眼には、この世界は慈悲あまねく御方の記憶の館であり、人と獣のための学び舎であり、人間と精霊が試される試練の広場して映る。

動物も人間も、その死は滅びではなく、ただの除隊である。生命の任務を終えた者たちは、この滅びゆく家を去り、心安らかに、歓喜をもって、波風のない別の世界へと赴くのである。
こうして、新たなる任務を負う者たちのために場所が開かれ、彼らが来て働くことができるのである。

すべての動物と人間の誕生は、徴兵のようなものであり、武器を取って任務の持ち場につくことである。
すべての生あるものは、喜びに満ちた任務を帯びた兵士であり、誠実に満足して勤める公務の役人である。
響き渡るあらゆる声は、職務の始まりにおける記憶と讃美、または勤務を終えるときの感謝と歓喜、あるいは働く悦びより生じる旋律である。

すべての存在は、信仰者の眼には、気高き主(にして慈悲深き所有者の親しき奉仕者であり、友なる役人であり、愛らしき書物のように映る。
このようにして、無数の繊細にして崇高、甘美にして喜ばしき真理が、信仰によって顕れ、輝きを放つのである。

ゆえに、信仰とは、天国のトゥーバの木の種子を宿す霊的な実であり、不信仰は、地獄のザックームの樹の種を秘めるものである。
したがって、真の安らぎと安全は、ただイスラームと信仰のうちにのみある。
ゆえに、われらは常にこう唱えるべきである。



出典:『小箴言』、ベディーウッザマン・サイード・ヌルスィー著、ナオキ・ヤマモト訳、レイハン出版、2026年1月。ISBN 978-83-63796-27-3。